
■消費マインド低下懸念
日本自動車工業会の豊田章男会長は20日の定例記者会見で、平成26年度の国内新車販売について、前年度比15・6%減の475万台程度になるとの見通しを示した。消費税率引き上げ前の駆け込み需要の反動などによるもので前年割れは4年ぶり、500万台を割り込むのは3年ぶりだ。豊田会長は「(反動減で)消費マインドの低下が懸念される」と分析した。
内訳は、普通車などの登録車が13・5%減の294万台、軽自動車が18・8%減の181万台の見通し。軽自動車の落ち幅が大きいことについては「価格が安い軽は、消費税率引き上げに伴う価格変動に敏感なユーザーが多い」(名尾良泰副会長)としている。
また、生産への影響については「4月は受注が残っている。大きな落ち込みは第2四半期以降の7月ごろからではないか」(名尾副会長)と話した。消費税率が3%から5%に引き上げられた9年度の国内新車販売台数(軽自動車を含む)は、前年度に比べて約101万台(約14%)減った。今回も約88万台減となる見通しで、大幅な反動減は各社の業績に影響を与える恐れがある。
豊田会長は、「リーマン・ショック以降から声を大にしたが(自由貿易協定の遅れ、高い法人税、電力価格問題などの)6重苦の状況は変わっていない」と指摘。そのうえで、「生産体制の維持は守りたいが、今後については予断を許さない」と政府へ解消に向けた対策を求めた。
一方、25年度の販売台数については、各社が新型車を発売した効果なども重なり、前年度比8・1%増の563万台となる見通し。乗用車は5・0%増の340万台で、軽自動車は13・0%増の223万台。軽自動車の販売台数は過去最高となる見通しだ。
自工会は今年1月、26年1~12月の販売台数が9・8%減の485万台になるとの見通しを発表していた。だが、年度ベースでは1~3月の駆け込み需要が反映されないため、落ち込み幅が一段と膨らむ形となった。
甘利明経済再生担当相は20日、6月にまとめる成長戦略の改訂版と経済財政運営の基本指針「骨太方針」に、法人税の実効税率引き下げを盛り込むことを明らかにした。同日の閣議後会見で「どのくらい先をめどに、どれくらいまでということを極力具体化できればいい」と述べ、税率の引き下げ時期や、下げ幅を極力明記する考えを示した。
甘利氏は「法人税減税が必須課題だというのは安倍晋三首相の強い思いだ」と改めて必要性を強調した。
実効税率引き下げをめぐっては、菅義偉官房長官が19日の経済財政諮問会議で2015年度から実施すべきとの考えを表明。菅氏は20日の会見で、具体的な税率の下げ幅について「さまざまな特別措置法を総合的に勘案する中で自然と決まってくる」と述べ、特定業界を税優遇する租税特別措置の縮小・廃止などを踏まえ検討する考えを示した。
韓国企業の活躍を基に「知識韓流」の輸出が始まった。韓国内の経営教育機関である世界経営研究院(IGM)は20日、「年間20万人が教育を受けているシンガポール最大の労働者教育機関NTUCラーニングハブに来月から3年間、経営知識動画『ビズケット(bizcuit)』英語版を輸出する」と発表した。契約金額は最低20億ウォン(約1憶9000万円)だ。
2003年に設立したIGMは、最高経営者(CEO)・役員などを対象に経営教育プログラムを運営している。ビズケットは企業がよく直面する多様な問題への対応方法を5分間の動画に圧縮したオンライン商品だ。「突然市場に参入してきた大企業に対応する方法は」「どのようにすれば頻繁に退職しようとする職員をつかまえることができるか」など内容が具体的だ。
NTUCラーニングハブのクウェク・コック・クォング(Kwek Kok Kwong)CEOは「韓国の中小企業の急成長に、シンガポールの企業家たちの関心が高い」として「単なる講義ではなく、韓国の力のある小さな企業の先んじた経営ノウハウを多様に紹介して、問題解決のアイデアを提供している点に引かれた」と話した。
160万人の教育生を輩出したラーニングハブが教育プログラムを輸入したのは、ディズニー・インスティテュートの「サービスエクセレンスプログラム」などに続き今回が3回目だ。チョン・ソンチョルIGM会長は「アジアのハブであるシンガポールに進出する中で、中華圏や英語圏に領域を拡張できることになった」と強調した。IGMは今年、中国をはじめインド・豪州・フィリピンなどにもビズケットを輸出する計画だ。