
249億ウォン(約23億5000万円)の罰金を納付せずに国外逃亡していた許宰晧(ホ・ジェホ)元大洲グループ会長が22日に帰国し、刑務所で労役に就いた。許元会長の労役の対価は、判決で1日当たり5億ウォン(約4730万円)と定められているため、「超高額の労役」として論議を呼んでいる。
光州地検特捜部は23日、ニュージーランドから22日午後6時ごろ、仁川空港に帰国した許元会長の身柄を確保し、光州刑務所の労役場に留置したことを明らかにした。これに先立ち、許元会長は21日、検察に帰国意思と労役に応じる意思を伝えていた。裁判所関係者によると、「夜中であっても、午前0時前に収監されれば、実際に労役に就かなくても1日にカウントする規定になっている」と説明した。このため、22、23の両日で許元会長は10億ウォン分の労役をしたことになる。
許元会長は49日間の労役により、罰金未納分249億ウォン全額の支払いが免除される。許元会長は4年前に罰金刑を言い渡された当時、労役の日当が5億ウォンと定められたためだ。一般市民の労役の日当が5万ウォン(約4730円)であるのと比較して、1万倍に当たり、財閥トップが過去に言い渡された労役の日当を上回る金額だ。巨額脱税事件で罰金2340億ウォン(約222億円)を言い渡されたシド商船のクォン・ヒョク会長の労役の日当は3億ウォン(約2840万円)。罰金1100億ウォンを言い渡された李健熙(イ・ゴンヒ)サムスン電子会長の場合、日当は1億1000万ウォン(約1040万円)だった。
しかし、許元会長は最近、工事費の滞納などでも告訴されている上、検察も資産着服などの疑いで捜査を進めており、労役を終えた段階で、許元会長が釈放されるかどうかは不透明だ。
光州高裁は2010年1月、500億ウォン(約47億3000万円)の脱税と100億ウォン(約9億5000万円)の横領などの罪で起訴された許元会長に対する控訴審で、懲役2年6月(執行猶予4年)、罰金254億ウォン(約24億円)を言い渡した。判決は同時に、罰金を支払わない場合、1日当たり5億ウォンに換算し、労役場に留置するとの決定も下した。
光州高裁は当時の判決で、「厳罰が適当だが、個人的な利得を得ておらず、法人税と加重課税分系818億ウォン(約77億4000万円)を納付している点、私財をグループ再建につぎ込んだ点などを酌量した」と説明した。許元会長は09年に逮捕後、1日拘束されため、罰金額は5億ウォン差し引かれ、249億ウォンとなっている。
許元会長は10年の控訴審の翌日、ニュージーランドに出国。罰金以外に国税136億ウォン(約12億9000万円)、地方税24億ウォン(約2億3000万円)が未納となっているほか、金融機関に230億ウォン(約21億8000万円)余りの負債があることも分かった。
検察、国税庁、地方自治体はこれまでに許元会長の家族宅から美術品100点余りを押収し、国内外で隠し資産を追跡するなど、許元会長への圧力を強めてきた。許元会長はニュージーランドで企業活動を行い、ホテルのカジノに出入りするなどぜいたくな生活をしていたという。
【ニューデリー=岩田智雄】アフガニスタンの首都カブールの高級ホテルで20日に起きたテロで、アフガン人記者家族が殺害され、支援活動のために滞在中の外国人も犠牲になった。4月5日投票の大統領選を前に、イスラム原理主義勢力、タリバンは政府関係者や治安部隊に加え、外国民間人やメディアへの攻撃を強めている。政府の治安維持能力の信頼失墜を狙っているもようだ。
殺害されたフランス通信(AFP)の記者、アフマド氏(40)とその妻、6歳と5歳の子供2人の葬儀は23日、カブール市内で行われた。テロがあったセレナホテル内のレストランで襲撃を受け、頭などを撃たれて死亡。2歳のもう1人の子供だけが殺害を免れたが、重傷となっている。
アフマド氏のおいはAFPに、カルザイ大統領がタリバンを「兄弟」と呼んで和解を呼びかけていることに「大統領は4つの棺と子供たちの亡きがらをみるがいい」と反発した。
死亡した外国人のうち、カナダ人2人はアフガンの子供の教育に携わり、パラグアイ人元外交官は選挙監視のため滞在していた。
当局はテロ犯4人が靴下の内側や靴底に拳銃や弾を隠し、ホテルの金属探知機による検査をかいくぐったとしているが、どうやって武器の発見を免れたのかは不明のままだ。
現地では、「ホテル内に協力者がいたとしか思えない。別途、武器が持ち込まれたのではないか」との指摘もある。セレナホテルは2008年にも自爆テロがあった。日本大使館は事前にこのホテルへのテロ情報をつかみ、在留邦人に警告していただけに、当局やホテルの治安対策を疑問視する声が高まっている。
カブールでは11日にもスウェーデン・ラジオの記者が射殺され、タリバンの分派が犯行を認めた。この記者は1月にレバノン料理店で国連職員ら外国人13人を含む21人が殺害されたタリバンの自爆テロを取材中に犠牲になった。
タリバンはテロの標的を「すべての選挙従事者、活動家、来訪者、治安機関とその施設」と表明しており、今後も民間人を狙ったテロの発生が懸念される。
【キャンベラ(オーストラリア)】消息不明のマレーシア航空機370便の捜索チームは、同機の残骸の可能性のある浮遊物を求めてインド洋上を捜索しているが、仮にこの浮遊物が不明の370便の残骸だと判明しても、引き続き多くの疑問が残されるだろう。
不明機370便の残骸の可能性のある2つの浮遊物が人工衛星で撮影されたことを受けて、オーストラリア主導の捜索チームは20日、西オーストラリア州の州都パースから約1500マイル(約2400キロメートル)離れたこの水域に捜査対象を変え、捜索機4機を派遣した。浮遊物の1つは長さ24メートルもあり、運搬用コンテナより長い。
オーストラリアの国防相によると、この水域は世界で最も孤立している水域で、強風や強い海流、天候不順にさらされているのが通例だという。オーストラリアとニュージーランドは20日、哨戒機PC-3オライオンを3機、米軍は対潜哨戒機P-8ポセイドン1機を派遣した。しかしオーストラリア当局によれば、現場付近は雲が厚く、視界不良で捜索が妨害されているという。
航空専門家たちは、残骸が見つかり、不明機のものと確認されたとしても、当局ははるかに難しい作業に直面するだろうと述べている。その他の残骸を発見し、現代航空史上でも最大級のミステリーである今回のケースの全容を解読する作業だ。
インターナショナル・ビューロー・オブ・エービエーション(IBA)の商業ディレクター、オーウェン・ギーチ氏は「残骸回収には多大な努力が必要だろう。残骸の大半は恐らく水深2マイル(約3200メートル)の海底にあり、時間の経過につれて広範囲にわたって散らばっている恐れがあるからだ」と述べた。
同氏によれば、残骸が不明機のものと判明すれば、現在取りざたされている幾つかの可能性が排除される。その1つが不明機はどこかに着陸しているのではないかとの可能性だ。しかし残骸を発見しても、それをつなぎ合わせて全体を構築するには時間がかかるはずだ。
人工衛星の写真は16日に米衛星画像大手のデジタルグローブによって撮影された。オーストラリア空軍の当局者は、フレームはおのおの衛星から引き出してフレームごとに検証しなければならなかったと述べた。
空からの捜索は20日夜、中断された。探索機のうち最後まで残った探索機が飛行能力の限界に達し、燃料補給のためオーストラリア本土に引き返したためだ。探索水域は本土から4時間飛行した地点にあり、21日正午(シドニー時間)に再開される。当局はまた付近を航行するノルウェー商船に対し、捜索を支援するよう要請した。この船は同水域におり、夜間に残骸がないかどうか探す見通しだという。
ROB TAYLOR