
【キャンベラ(オーストラリア)】消息不明のマレーシア航空機370便の捜索チームは、同機の残骸の可能性のある浮遊物を求めてインド洋上を捜索しているが、仮にこの浮遊物が不明の370便の残骸だと判明しても、引き続き多くの疑問が残されるだろう。
不明機370便の残骸の可能性のある2つの浮遊物が人工衛星で撮影されたことを受けて、オーストラリア主導の捜索チームは20日、西オーストラリア州の州都パースから約1500マイル(約2400キロメートル)離れたこの水域に捜査対象を変え、捜索機4機を派遣した。浮遊物の1つは長さ24メートルもあり、運搬用コンテナより長い。
オーストラリアの国防相によると、この水域は世界で最も孤立している水域で、強風や強い海流、天候不順にさらされているのが通例だという。オーストラリアとニュージーランドは20日、哨戒機PC-3オライオンを3機、米軍は対潜哨戒機P-8ポセイドン1機を派遣した。しかしオーストラリア当局によれば、現場付近は雲が厚く、視界不良で捜索が妨害されているという。
航空専門家たちは、残骸が見つかり、不明機のものと確認されたとしても、当局ははるかに難しい作業に直面するだろうと述べている。その他の残骸を発見し、現代航空史上でも最大級のミステリーである今回のケースの全容を解読する作業だ。
インターナショナル・ビューロー・オブ・エービエーション(IBA)の商業ディレクター、オーウェン・ギーチ氏は「残骸回収には多大な努力が必要だろう。残骸の大半は恐らく水深2マイル(約3200メートル)の海底にあり、時間の経過につれて広範囲にわたって散らばっている恐れがあるからだ」と述べた。
同氏によれば、残骸が不明機のものと判明すれば、現在取りざたされている幾つかの可能性が排除される。その1つが不明機はどこかに着陸しているのではないかとの可能性だ。しかし残骸を発見しても、それをつなぎ合わせて全体を構築するには時間がかかるはずだ。
人工衛星の写真は16日に米衛星画像大手のデジタルグローブによって撮影された。オーストラリア空軍の当局者は、フレームはおのおの衛星から引き出してフレームごとに検証しなければならなかったと述べた。
空からの捜索は20日夜、中断された。探索機のうち最後まで残った探索機が飛行能力の限界に達し、燃料補給のためオーストラリア本土に引き返したためだ。探索水域は本土から4時間飛行した地点にあり、21日正午(シドニー時間)に再開される。当局はまた付近を航行するノルウェー商船に対し、捜索を支援するよう要請した。この船は同水域におり、夜間に残骸がないかどうか探す見通しだという。
ROB TAYLOR