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米国で速読ブームが再燃-読書アプリも続々誕生 - だっぢゅニュース

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2026.05.27|コメント(-)トラックバック(-)

米国で速読ブームが再燃-読書アプリも続々誕生


 読書と言えば、最近はスーパーの列に並んでいる間に携帯電話で数分間するものであり、ソファの上で丸まりながら1時間するものではない。この瞬間的な読書法が急速に広がっていることで、速読術への関心が再び高まっている。

 電子書籍の配信サービス会社が行った調査によると、人々が携帯端末で読書する時間はかつてなく増えており、1回にかける時間は10分程度が多いという。この時間を有効活用するため、伝統的な速読教室が復活しているほか、小さな画面での読書を容易にするアプリケーション(応用ソフト)が誕生している。

 ブレット・キルビーさん(33)は毎朝ニュースを読むが、その際、新聞を手にすることも、ウェブサイトを閲覧することもない。携帯電話を持ち、自動で表示される記事を読むだけだ。それは1語ずつ、1分間に650語の速さで表示される。

 キルビーさんは、デューク大学医学部の研究員で、モバイルアプリ「スプリッツ」のベータ版を試験利用している。このアプリは、速読教室に行かなくても速く読めるようになるとうたっている。

 1960年代に有名なエベリン・ウッド(Evelyn Wood)速読教室が誕生して以降、速読術をマスターすればトルストイの「戦争と平和」も読破できるといううたい文句は健在で、直接教わるクラスに入りたいという声は高まっていると、似たような速読教室を開講するアイリス・リーディング社(シカゴ)の創業者ポール・ノワク氏は言う。速読術伝授の元祖であるエベリン・ウッド・リーディング・ダイナミクス社(カンザス州ミッション)は現在もなお、速読の講座やDVDなどを提供しているが、その規模は全盛期ほどではない(同社に電話したが、応答はなかった)。

 前出のアプリ「スプリッツ」を開発するスプリッツ・テクノロジーズの共同創設者であるフランク・ウォルドマン最高経営責任者(CEO)は、このアプリを使う方がより現代的な読書法になると述べる。同氏によれば、同社の目標は大学生が一夜漬けでテスト勉強するのを助けることではなく、人々が携帯端末に配信されるニュースについていく方法を変えることにあるという。同氏は「スプリッツで古典文学やシェークスピアを読みたいと思う人はいないだろう。当社は出先ないし外出先での集中した読書に焦点を当てたいと思っている」と話す。韓国サムスン・グループの新型携帯電話「ギャラクシーS5」とスマートウォッチ「ギア2」には、スプリッツが最初からインストールされている。

 カナダ・ビクトリア大学のマイケル・マーソン教授(心理学)によると、平均的な大卒者は1分間に約250語の速さで読書する。7歳は1分間に約80語、小学6年生は185語のペースだという。昨年9月にリリースされたアップルのiPhone(アイフォーン)とiPad(アイパッド)向けのアプリ「ベロシティ」を共同で開発したマシュー・ビショフ氏によると、ユーザーは初期設定の1分間300語の速さのままアプリを使用する傾向にあるが、1分間に400語や500語といった速さも人気だという。

 スプリッツの調査によると、スプリッツを20分間使った後に計測すると、1分間250語の速さで読んでいた人が最大で1分間400語読めるようになったという。理解度が低下することなしにだ。

 読書のスピードを短期間でこれほど上げることは本当に可能なのだろうか。前出のマーソン教授は、250語から400語に上げることが不可能ではないが、通常は速度が上がれば上がるほど理解度が低下すると指摘する。

 同教授は1987年に速読に関する独創的な研究を行い、被験者を3つのグループに分けて文章の理解度を調べた。通常スピード群(1分間に約240語)、スキミング(流し読み)群(1分間に600語)、エベリン・ウッド講座を受けて1分間に700語を速読する群の3つだ。被験者はテレビモニターに映された文章を読んだ。

 その後に行った理解度を調べるテストでは、スキミング群と速読群の被験者の成績が通常群よりかなり悪かった。とりわけ、具体的な事柄や技術的な事柄を尋ねる質問での成績が悪かった。マソン教授は、「人々は文章内の言葉を即時に判別できたような印象を抱く場合があるが、これほどスピードが速くなると、文章からまとまったアイデアをつかむのは事実上不可能だ」と話す。

 モバイルの速読アプリは、高速逐次視覚提示(RSVP)という手法を使っている。単語が設定された速度で次々と画面に表示される手法だ。この技術は目を上下に動かすことで読書時間の多くが無駄になっているとの考え方を前提にして開発された。

 カリフォルニア大学サンディエゴ校のキース・レイナー教授(心理学)は、RSVPだと前の言葉を読み返すことができないため、理解度が下がると述べる。同氏が論文の共同執筆者を務めた研究では、40人の大学生に通常のペースで文章を読んでもらい、次に読み返しができない方法で読んでもらった。最初の試験では、被験者の正答率は75%だったが、読み返しができない方法で読んだあとの試験ではたったの50%にとどまった。

 前出のアイリス・リーディング社の速読講座に参加した人の数は、同社が創設された07年には2万2517人だったが、12年には41万7000人、昨年には200万人近くにまで増えた。

 同社は3段階に分けて速読法を教えている。見出しや小見出しを見て本題をつかむ「プレビュー」、各段落の最初の文章を読む「オーバービュー」、それに最初から最後まで読む「リード」の3段階だ。リードは、前の2段階で読む価値があると判断した場合に限るという。

 このプロセスは、RSVPアプリでは不可能だ。そこでアイリスは、独自の無料アプリ「アクセラリーダー」をリリースした。ノワク氏は、「人々は依然として印刷されたページでも、コンピューターの画面でも読まなければならないため、どちらでもうまく読める方法を知っている必要がある」と話す。

 サンフランシスコに本拠を置く新興企業のPlympton社は、携帯電話で短時間集中して読書する人々向けに、違ったアプローチを提供する。同社は今年3月、初のアイフォーン向けアプリ「ルースター」を月額4.99ドル(約500円)でリリースした。ルースターは1冊の小説のうち15分で読める分をユーザーに毎日配信する。どの小説にするかは毎月ルースターのチームが決める(15分で読める分は、1分間に約200語という平均速度を使って計算する)。今後配信予定の小説には、トルストイの「クロイツェル・ソナタ」などがある。

 ルースターのアプローチには本の読み始めをもっと魅力的にする目的がある、とルースターの編集責任者で小説家のヤエル・ゴールドスタインラブ氏は言う。

 読者は毎日15分の読書を終えた後、次の配信分を読むかどうかを選択できる。ゴールドスタインラブ氏は「一気読み」ができると述べ、「『一気読み』というのはおかしな言葉のように聞こえる。なぜなら、それが私たちの通常の読み方だからだ。でも、今では誰も300ページの本を読む時間があるとは思っていない」と話した。

Angela Chen

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2014.03.30|コメント(-)トラックバック(-)
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