
【ワシントン支局】ヘーゲル米国防長官は3月31日、国防総省で記者会見し、ウクライナとの国境付近に展開するロシア軍部隊の一部が撤収を始めたとする露国防省の発表について、「確認できていない」と語った。ラヂオプレス(RP)などによると、露国防省は31日、ウクライナ国境に近いロストフ州で行軍演習をしていた自動車化歩兵大隊(約500人)が撤収を開始したと発表していた。
ヘーゲル氏は、「国境地帯にはなお、膨大な数の露軍部隊が集結している」と指摘。展開規模は「何万人にも上る」と述べた。プーチン大統領が部隊を展開させている意図については、「彼の思惑は分からない」と述べるにとどまった。
米国務省のハーフ副報道官は31日の記者会見で、「(露軍の一部撤収が)事実とすれば歓迎すべき第一歩だ。ロシアには部隊の撤収を加速化させるよう求めていく」と話した。
ケリー米国務長官とロシアのラブロフ外相は31日、前日のパリでの会談に続いて電話会談を行った。米露政府は詳しい内容を明らかにしていないが、カーニー米大統領報道官によると、両者は近く再会談することで合意した。
カーニー氏は31日の記者会見で、ウクライナ南部クリミア共和国を併合したロシアがさらにウクライナの主権を侵害する行動に踏み切った場合は、欧州各国と連携し、エネルギーなどロシアの基幹産業を標的とした新たな制裁を発動させる意向を表明した。