●パイオニアのクラブサウンド向けやヤマハのφ50mmドライバー搭載のヘッドフォン
5月10日と11日の2日間、東京の中野サンプラザで開催された「春のヘッドフォン祭2014」。この原稿では、パイオニアやヤマハ、ソニーなどの新製品を中心に注目のブースを紹介していきたい。
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○クラブサウンド向けのモデルを展示するパイオニアブース
パイオニアブースでは、クラブサウンドに特化したヘッドフォン「SUPERIOR CLUB SOUND」シリーズを展示。
同社はDJ向けのプロ用機材に定評があるメーカーだ。クラブサウンドは、迫力の重低音が魅力のひとつ。同社のクラブサウンド向けのヘッドフォンはこれまで、クラブサウンドを造る人向けのヘッドフォンが中心だった。
SUPERIOR CLUB SOUNDシリーズは、クラブサウンドを聞く人に向けたモデル。クラブで体験する迫力と臨場感を再現できるモデルとしてサウンドチューニングされている。ラインナップは、オーバーヘッドタイプの「SE-MX9」「SE-MX7」に、インナーイヤータイプの「SE-CX9」「SE-CX8」の計4モデルだ。
また、同ブースでは、DJ用のインナーイヤーヘッドフォン「DJE-2000」「DJE-1500」も展示。この2製品は、リスナー向けではなくプロ向けのDJモニターとなっている。
○φ50mmドライバーを搭載する新モデルを参考出展するヤマハブース
ヤマハでは、ホームオーディオ用のヘッドフォンとして、オーバーヘッドタイプの「HPH-PRO500」と「HPH-PRO300」の2製品をリリースしている。ブースでは、これら2本に加えて、未発表の新モデル「HPH-PRO400」を参考出展している。
HPH-PRO500とHPH-PRO300では、使用しているドライバーのサイズも異なり、そのサウンドにも大きな差があった。HPH-PRO400では、HPH-PRO500と同じφ50mmドライバーを採用。ハウジングの容量は異なるが、HPH-PRO500と傾向が近いサウンドをより身近にするモデルとなる予定だ。リリースは6月の予定だが、現時点で詳細なスペックなどは公開されていない。
●ソニーのウォークマンやオヤイデの「FiiO」などハイレゾ対応プレーヤーも
○ハイレゾプレーヤー「X5」を体験できるオヤイデブース
小柳出電気商会(オヤイデ電気)ブースでは、「FiiO」ブランドのポータブルハイレゾミュージックプレーヤー「X5」が中心の展示内容。
X5は2013年9月に発売されたX3の上位モデル。192kHz/24bitまでのハイレゾ音源やDSDの再生に対応している。プレーヤーとしてだけでなくUSB DACとしても使用できる。
ストレージにはmicroSDカードを使用するが、メモリスロットの仕様が変更され、最大256GB(128GB×2)までのメモリを使用できるようになった。
○チタンハウジングのハイエンドイヤホンを展示する、ATOMIC FLOYDブース
ATOMIC FLOYDブースでは、5月9日に発表した「SuperDarts Titanium +Remote」を、国内初出展。
SuperDarts Titanium +Remoteは、フラッグシップモデル「SuperDarts +Remote」のハウジングをチタニウム素材に変更したモデル。素材の変更に伴い、音質設計をはじめからやり直している。
そのサウンドは従来のSuperDarts +Remoteに比べて低域は抑え気味だが、中域の情報量がアップ。高い臨場感を実現している。
○マイクロモニターを参考出展するベスタクスブース
ベスタクスブースでは、5月下旬に発売予定のマイクロオーディオシステム「Vestax Audio VMA-10A」を参考出展。VMA-10Aは、木製のキャビネットに収められた小型のアンプとスピーカーのセット。
エレキギターの音などを聞くためのモニターシステムで、うるさい音もあえて加工はせずに、そのままうるさく聞かせるように設計されている。入力は3.5mmステレオミニジャックのライン×1にBluetooth。キャビネットの素材はウォールナットで、すべて国内で加工されており、大量生産はできないとのことだ。価格は30,000円前後を予定している。
○「NW-ZX1」などハイレゾ対応製品を展示するソニーブース
ソニーブースでは、ハイレゾウォークマン「NW-ZX1」、オーバーヘッドバンド型のヘッドフォン「MDR-10R」、アクティブスピーカー「SRS-X9」などを展示。
NW-ZX1は、前回行われた秋のヘッドフォン祭には間に合わなかったが、今回は来場者が自分の持ってきたヘッドフォンで、そのサウンドを体験できるように大量に展示されていた。
(村田修)