
ヤフーは5月30日、「Yahoo!ニュース」のコンテンツパートナーであるメディア企業向けに、各社のサイト回遊を促進するソリューション「Yahoo!コンテンツディスカバリー」を9月から提供することを発表した。
Yahoo!コンテンツディスカバリーは、メディア企業をつなぎ、ユーザーの興味関心やソーシャルメディアでの話題性、閲覧している時間帯、デバイスなど、さまざまな要素を組み合わせた独自のアルゴリズムを用いて、ユーザーごとに最適なニュース記事をレコメンドするソリューション。
メディア企業は同製品を自社サイトに導入することで、サイトを訪問したユーザーに対して、自社サイトの記事のなかから最適な記事をレコメンドでき、ユーザーの回遊率の向上が期待できるという。また、参画するメディア企業のサイト同士をつないでネットワーク化するため、ユーザーの興味関心にあわせた記事をサイトをこえて提供できるとしている。なお、他社サイトに送客した際には、対価を得られるとのこと。
ヤフーでは同製品の提供にあたり、コンテンツレコメンド技術を持つ米Taboolaと提携した。同社は2007年に創業し、2014年5月現在、グローバルで月間表示回数1300億のコンテンツレコメンデーションを提供しているという。
国立国会図書館は5月30日、電子展示会「ブラジル移民の100年」をリニューアルオープンした。リニューアルによって新たに英語版が追加されたほか、これまでポルトガル語訳のなかったコラム(「アマゾンに闘いを挑んだ無敗のコンデ・コマ」「ブラジル日本移民と俳句」)にポルトガル語訳が追加された。
同展示会は2009年3月4日、ブラジルへの集団的な移民が開始されてから100周年となることを記念して開設された。展示会では、移民を送り出した日本側から見たブラジル移民の歴史を、テキスト化された日記や手紙、新聞などの貴重な資料を読むことで学べるようになっている。
現在、電子展示会ページでは、「写真の中の明治・大正」「日本国憲法の誕生」「江戸の数学」など22の特集を掲載中。国立国会図書館デジタルコレクションのデータを掲載するなど、豊富な資料を有する国会図書館ならではのサービスとなっている。[宮澤諒,eBook USER]
次世代先端宇宙服の研究に参画する日本ユニフォームセンターは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙ブランド JAXA COSMODE において、水冷型の冷却ベスト「Cooling by the space technology 冷却下着ベスト型」を開発しました。5月30日、帝国繊維から1000着限定で販売します。価格は6万円。
宇宙服技術を応用したJAXAブランドの水冷式冷却ベスト、1000着限定で5月30日発売。価格は6万円
JAXA COSMODEは「宇宙の魅力を地上の生活へ届けるためのブランド」で、要するにJAXAと企業のコラボによって、宇宙や宇宙開発により親しんでもらおうというもの。同ブランドを冠したものでは、ゴールドウィンの消臭下着や東レの消臭素材製品のほか、「グランツーリスモ6」などもその1つ。月周回衛星「かぐや」の月面データが使われています。運営はJAXAの委託を受けた伊藤忠ファッションシステム。
密閉された宇宙服は、宇宙飛行士が発する熱を冷却しなければなりません。宇宙服用の冷却下着は、冷却下着と肌を密着する手法で汗を短時間に吸収、蒸発させて残った汗によるべたつきを抑えます。日本ユニフォームセンターは2008年よりこの先端宇宙服の研究に参画しており、それとともに消防分野など、民生用冷却下着の研究も進めてきました。
「Cooling by the space technology 冷却下着ベスト型」は、チューブを張り巡らした本体とポンプユニットで構成されています。ポンプユニットのタンク内の氷でチューブ内の水を冷却し、冷却水がベストに張り巡らされたチューブを循環します。
熱中症対策を想定しており、1Lの冷却タンクで約30分、4度前後の冷却水が上半身を冷やします。日本ユニフォームセンターの試験によれば、35~36度の日本の猛暑日、湿度70%の環境において、冷却機能のない服内温度は39.7度、冷却ベストを着用した場合は33度になりました。
ベストの素材はポリエステル100%で、ストレッチ素材となっており、家庭で洗濯可能です。
なお、水冷型の冷却服といえば、大阪のクールスマイルという企業がバイク用エアコンとして、チューブを張り巡らした専用服内を冷却水が循環する冷却服を発表しています。価格は19万8000円。動画はこちら。
また、空冷型の冷却服といえば、冷却ファン搭載服で知られる埼玉県戸田市の空調服(株式会社空調服)が有名なところで、ユニークは衣服としてテレビなどでも取り上げられています。しかし至って真面目な製品であり、点検保守業務や工場などで採用されています。
このほか、冷やすものではありませんが、繊維やスポーツメーカーから吸汗速乾素材を使った服なども登場しています。