
2014年夏モデルの横並び比較の第2回では、メインメモリやストレージ、バッテリー容量など、スマホを使い倒す上で重要なスペックを比べてみた。
【他の画像】
●メモリ容量のスペック値が高いのは「Xperia Z2/ZL2」
スマートフォンをしっかりと使う上で気になるのがストレージとメインメモリ(キャリアやメーカーのスペックでは、それぞれ「ROM」「RAM」と表記)の容量だ。ストレージが大きいほどより多くのアプリや画像などのデータを保存でき、一時的にデータを保存してアプリを動かす際に使うメインメモリが大きいほど、1度に行える作業量が増える。
ストレージはほとんどの端末が32Gバイトを保有する中、メインメモリで3Gバイトを記録するのがドコモの「Xperia Z2 SO-03F」とauの「Xperia ZL2 SOL25」だ。外部メモリも最大容量が128Gバイトと申し分ない。ほかにもシャープの「AQUOS」シリーズ3機種、「GALAXY S5 SC-04F/SCL23」、auの「isai FL LGL24」などが128Gバイトの外部メモリ容量に対応している。ただし、プリインストールアプリやOSにある程度のストレージとメインメモリが割かれているため、スペックどおりの値をそのまま使用できるわけではないことに注意してほしい。
●実使用時間が“4日”を超える「AQUOS ZETA」
スマホを買い換える上で最も気になることの1つにバッテリーの持ちがあるだろう。動画やアプリなど多彩なコンテンツが楽しめるようになった一方、大容量のデータを扱ったり頻繁に通信を行ったりすると、バッテリーの消費が激しい。
バッテリー容量が最も多いのはドコモの「AQUOS ZETA SH-04F」で3300mAh。ドコモ夏モデルで最長の実使用時間約101.7時間を誇るという。ただし、実使用時間の測定方法はキャリアやメーカーによって異なるほか、ドコモは2014年夏モデルから測定方法を従来から変更している点は留意しておきたい。また、バッテリー容量が増えた分、重さも154グラムとほかの「AQUOS」シリーズと比べてやや重くなっている。シャープ端末4機種はいずれも省電力設計のIGZO液晶を搭載しており、連続待受時間と連続通話時間については、(こちらもキャリアによって測定方法は異なるが)auの「AQUOS SERIE SHL25」が3キャリア中最も長い時間を記録している。
また、バッテリーの取り外しができない端末が増える中、ドコモとauの「GALAXY S5」はバッテリーの脱着が可能となっている点にも注目したい。ワイヤレス充電(Qi)に対応するのはauの「URBANO L03」と「TORQUE G01」のみだ。卓上ホルダは、Xperia Z2/ZL2とGALAXY S5 SC-04F/SCL23のほか、URBANOにも同梱されている。
今回はメモリ容量やバッテリー回りのスペックについて比較した。次回はおサイフケータイやフルセグ、MHLやMiracastなどの各種機能や通信速度などを見比べていきたい。
[村上万純,ITmedia]
シマンテックは5月30日、Adobe Flash Playerの脆弱性を悪用する攻撃が日本に集中していると、注意を呼び掛けた。複数の日本語サイトが攻撃の踏み台にされ、閲覧者のコンピュータで脆弱性が悪用されると、銀行口座情報を盗むマルウェアに感染する可能性がある。
この攻撃では、米Adobe Systemsが4月28日公開の緊急パッチで対処したバッファオーバーフローの脆弱性(CVE-2014-0515)が悪用されている。同社の観測によると、攻撃の94%が日本を標的にしており、5月24日から27日にかけては毎日数千件の攻撃が確認された。
悪用される脆弱性は、当社は特定の組織を狙う攻撃に使われたが、現在は幅広いインターネットユーザーを狙う攻撃に使われているという。
日本に対する攻撃は、主に「ドライブバイダウンロード」によって実行される。複数の日本語サイトが不正に改ざんされ、閲覧者を悪質サイトに誘導。悪質サイトから脆弱性を悪用するコードが閲覧者のコンピュータに送り込まれ、銀行口座の情報を盗み取るマルウェア「Infostealer.Bankeiya.B」(シマンテック製品での検出名)に感染する恐れがある。
シマンテックによると、改ざんされたWebサイト「his-jp.com」「jugem.jp」「pandora.tv」で、この他にGMOグループの「JUGEM」レンタルサービスを使用しているブログサイトも影響を受けたとしている。
Flash Playerの最新版ではこの脆弱性が解決されており、シマンテックは「最新版に更新し、アプリケーションだけでなく、Webブラウザのプラグインにもパッチを適用すべき」とアドバイスしている。
シマンテックは30日、「Adobe Flash Player」に存在するバッファオーバーフローの脆弱性(CVE-2014-0515)を悪用する攻撃について、最新状況をまとめた内容を発表した。
他の写真を見る
4月時点で「CVE-2014-0515」は、特定の組織や業界を狙った“水飲み場型攻撃”で悪用されており、Adobe社もパッチをリリースしている。一方で、5月中旬より、この脆弱性を悪用した攻撃が、少しずつ増加しているという。攻撃は大規模な範囲で行われており、94%が日本を標的としていることも判明している。
攻撃は主にドライブバイダウンロードによって実行され、悪質なコードをホストする、侵害された正規のWebサイトが利用されている。日本での攻撃を引き起こすように侵害されたWebサイトとしては、「his-j.com(旅行代理店)」「jugem.jp(ブログサービス)」「pandora.tv(動画共有サービス)」をシマンテックはあげている。
こういったWebサイトから、攻撃者が用意した悪質なサイト(IPアドレス1.234.35.42)にリダイレクトされると、CVE-2014-0515の悪用を試みる悪質なコードが読み込まれる仕組みとなっている。古いバージョンのソフトウェアがコンピュータにインストールされている場合、この攻撃により一連の悪質なファイルが実行され、最終的に、マルウェアが銀行口座情報を盗み取ることとなる。シマンテックでは、Flashを最新版にアップデートすることを推奨している。