
「高架道路がなくなって、男性のお客さんたちがうちに来るのをためらうようになった。あと2-3年は店を続けようと思ったのに…」
今月24日夜、ソウル市麻浦区アヒョン洞の高架道路跡地のそばで風俗店を営むAさんはこう語った。Aさんが経営しているのは、かつて「座布団屋(座布団を敷いた部屋で酒を飲ませる)」と呼ばれた店だ。夜になると、広さが33平方メートルしかない狭い店のガラス戸を開け、ミニスカート姿のホステスたちが男性を誘惑した。かつては、ひそかに売買春が行われていたといわれている。
30年以上もの歴史を持つアヒョン洞の座布団屋が、過去の遺物として消えゆく運命に直面している。目の前にあった高架道路が撤去されたためだ。
アヒョン洞の座布団屋は往復8車線の大通り沿いに軒を連ね、その前を多くの車が行き交っている。それにもかかわらず、長い間営業を続けられたのは、高架道路のおかげだった。麻浦区衛生課の関係者は「高架道路のおかげで、座布団屋は人目に付くこともなく、男性客たちは気兼ねせずに店に入ることができた」と話した。
ところが、カーテンの役割を果たしてきた高架道路が撤去されたことで、座布団屋に入る客の姿が遠くからでもはっきり見えるようになった。ある経営者は「お客さんたちは店に入る前、周囲に誰かいないか確かめるようになった」と語った。
また、ニュータウン整備事業により、今年9月から周辺で2万戸の住宅の入居が始まることも、座布団屋の経営者たちにとって悩みの種だ。「風俗店を追い出せ」という住民の声が高まるためだ。このような状況のため、すでに座布団屋に立ち退きを迫る大家もいるという。