
【済州(韓国)】Uhm Hyung-gilさん(65)は晴れた17日、風光明媚な韓国・済州島の海岸を訪れる代わりに、当地で開催されている国際電気自動車博覧会に足を運び、ルノーサムスン自動車のコンパクト車「SM3 Z.E.」に試乗してみた。
済州島の東方に位置する郡に住むビジネスマンのUhmさんは「ここに来てみる価値があると考えている」と話し、「この車はとてもいかす。乗っていて快適だった。あまりにも静かで、歩行者が車が来ていると気づかないうちに人をひいてしまいかねないと思ったほどだ」と語った。
今は、18年間乗ったガソリン車のセダンから、数カ月以内に電気自動車に買い替えることを検討しているという。
韓国は2030年までに済州島の車をすべて電気自動車(EV)にしたい考えだ。米ロードアイランド州の半分ほどの大きさで、リゾート地である済州島は、大半の電気自動車にとって1回の充電で行き着ける広さだ。排気ガスゼロ政策を世界で最も積極的に推進している国の1つである韓国は、環境や変動の激しい石油価格への懸念が高まるなか、電気自動車への関心を強めている。
韓国政府は目標達成のために、電気自動車の購入者に対して多額の補助金や税控除を提供するとともに、来年から、二酸化炭素排出量の多い車両への課税を計画している。環境省のJung Young-man副大臣は17日、政府が主催する同博覧会で、「国中の道路で電気自動車を増やすことは政府の最優先課題の1つだ」と表明した。
国際電気自動車博覧会の開催にかかわった関係者の1人によると、15日の開幕以来、3万人以上が今回の博覧会を訪れている。この関係者は、この博覧会に大勢の人々が訪れるようになって数年になると述べた。
政府の政策が、小型車や燃費効率のいい車の増加ならびに、国内でのエネルギー消費縮小に役立つ見通しだ。環境省によると、韓国では車両の3分の2は中型から大型車だ。韓国はまた、エネルギーの大半を輸入に依存している。
大規模な支援に引き付けられ、日産自動車は今回の博覧会で最も売れ筋の電気自動車「リーフ」を展示した。日産は2010年の発売以来、世界で10万台を超えるリーフを販売しており、韓国では今年下半期にリーフを発売する見込みだ。日産のビリー・ヘイズ副社長(グローバルEV事業担当)は「済州島は2030年までのEV化に100%コミットしており、今回の博覧会は私が出席したどの博覧会とも違う」と述べた。さらに、「韓国の消費者の買い物リストにリーフを加えることができてとても幸せだ」と語った。
BMWやゼネラル・モーターズ、ルノーといった他の世界的な自動車メーカーも電気自動車の最新モデルを展示している。
ただ、高級電気自動車の世界的なリーダーで、高級セダン「モデルS」などを有するテスラ・モーターズは日程の厳しさを理由に今回の博覧会への参加を見合わせた。また、韓国最大の自動車メーカー、現代自動車も最初の電気自動車を16年まで投入できないことを理由に、博覧会に参加していない。
現在、済州島を走っている車の台数は約30万台で、そのうち電気自動車は360台程度にとどまっている。韓国政府は、電気自動車の割合を20年までには30%に引き上げ、30年までには完全な電気自動車化を目指している。30年までには車両数は37万台になると見込まれている。
しかし、アナリストらは充電ステーションの不足や統一された充電基準がないことに加え、走行距離をめぐる懸念が、韓国でも世界的にも電気自動車の普及の障害となっており、これは短期的に解決できる問題ではないと指摘している。
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