コルグは、米littleBitsがNASA(米航空宇宙局)との提携によって開発した楽しく宇宙科学を学ぶ電子工作キット「littleBits Space Kit」を、7月上旬に発売する。価格はオープンで、オンラインショップのコルグオンラインでの価格は2万1600円。アカデミック価格は1万8360円。
【写真入りの記事】
「誰もが発明者に」をテーマにしたシンプルでパワフルな電子工作モジュールのライブラリ「littleBits」をベースにしたキット。12種類の「Bitsモジュール」が付属し、5種類のNASAレッスン・プランと、NASAの研究分野に関連する科学、技術、工学、アート、数学など、10種類の「STEAMアクティビティ(工作例)」を収録する。
キットを利用した電子工作を通じて、電磁気学、キネティック(動力学)、エネルギー科学の基本原理を学ぶことができる。また、「STEAMアクティビティ」には、マーズ・ローバー(火星探査車)やISS(国際宇宙ステーション)などを収録し、音楽のワイヤレス送信などを楽しみながら学習できる。
付属する12種類の「Bitsモジュール」は、リモコンからの信号をキャッチして他のモジュールに信号を送り出す「remote trigger」、可視光線よりも波長の長い赤外線を発する「Ir Led」、他のモジュールから受け取った信号を表示する「number」の3種類の新規モジュールを含む。
かの北大路魯山人は言いました。納豆は混ぜれば混ぜるほどおいしくなると。一説には424回がベストとも言われています。果たして本当にそうなのでしょうか……?
【うま味の変化を表したグラフ】
納豆はどれだけ混ぜれば一番おいしくなるのか――実際に人力で混ぜて検証してみました(たれは入れずに素のままで混ぜています)。
・0回:まずは混ぜないままで食べてみます。あまり味はしません
・20回:普通はだいたいこのくらい混ぜますよね。粘りが出て納豆らしくなりましたが、味はそんなに変わらないような
・100回:粘り気が増えて口当たりがまろやかになってきました。風味が増したような気も
・200回:粘りが強くなって混ぜるのがつらくなってきました。ちょっと甘味が増して味わい深くなった感じがします
・400回:回数を数えるのが地味にキツい……豆に甘味が出て、泡にも味わいが出てきました。
これ以降、混ぜても味の変化が感じられなくなり、ついに1000回……腕は限界になり、豆はかなり柔らかい状態に。
実際に混ぜてみた結果、400回を超えると豆が崩れるだけで味はそれほど変わらないという印象。この変化を目に見える形で表すために、味覚センサーで測定してみました。
測定結果を見る前にちょっと説明を。食べ物の味はすべて「甘味」「うま味」「苦味」「塩味」「酸味」の5つの組み合わせでできており、味覚センサーではそれぞれの味を測定します。この中でも納豆のおいしさを決めるポイントは「うま味」。グルタミン酸やイノシン酸ナトリウムなどで感じられる味覚……いわゆるうま味調味料に入っているもので、一番分かりやすいのは「だし」の味です。かき混ぜた納豆にうま味成分がどれくらい含まれるのかを測りました。
グラフで見れば分かるように、400回以上はうま味の増加は見られません。やはり一番おいしくなるのは400回ということでファイナルアンサーのようです。ただし、「95%の人が味の違いを認識できる」レベルの差が出るのは200回まで。そこから先は味覚の鋭い人なら分かるくらいの違いとなっています。ほどほどで……という方は、200回で手を打つのもいいかもしれません。
ちなみに400回というと、大体2分を目安に一生懸命かき混ぜるとそのくらいです。「2分か~。なかなか手が疲れるな~」と思ったそこのあなた、魯山人先生はこうも言っています。「不精をしないで、また手間を惜しまず、極力ねりかえすべきである」(「魯山人味道」より)
混ぜて混ぜておいしくなった納豆を召し上がってくださいね。
おまけ:納豆道を追求する皆さまのために
「納豆は少し時間を置いた方がおいしくなるってほんと?」「タレを入れてから混ぜるのがいいの? 混ぜてから入れるといいの?」という疑問にもお答えしておきましょう。
混ぜた後でタレを入れるほうがうま味が多いという結果です(95%の人が違いを認識できる有意な差がついています)。後入れの方がタレのうま味が強く感じられるわけですね。混ぜてから放置することにはあまり意味がないようです。
最も納豆をおいしく食べるには、400回混ぜてからタレを入れ、すぐに食べること。納豆道を追求する方は実践してみてください。
●筆者「味博士」紹介
鈴木 隆一:AISSY株式会社代表取締役社長、慶應義塾大学共同研究員(兼務)。慶應義塾大学理工学部卒業、同大大学院理工学研究科修士課程修了。大学在学中よりシステム開発の受託などを行いながらSFC研究所研究員も兼務。大学院修了後、慶応義塾大学から出資を得てAISSY株式会社を設立。
味覚や食べ合わせの研究を行い、メディアにも多数出演。通称「味博士」。
最新著書として、『日本人の味覚は世界一』(廣済堂新書)、他にも『味博士のぜったい太らない食べ方』(日本文芸社)『「味覚力」を鍛えれば病気にならない』(講談社)がある。
ガーデニングはこれまでもっぱら、大量の勘に運を一滴混ぜたような行いだった。Edynはこの古くからあるカクテルに、データ分析という新しい味を加えようとしている。同社はそのための実際のプロダクトを作るために、Kickstarterで10万ドルを募集している。
同社は2013年のDisrupt SF(サンフランシスコ)でローンチした。最初はSoil IQという社名で、CEOのJason AramburuはDisruptの審査員と来場者に、彼の会社は合衆国の1億の世帯すべてのための食糧生産技術を作り出す、と語った。製品の当時のプロトタイプは、金属の棒の上に大きな箱が乗ったようなものだった。それから2年経った今は、有名なデザイナーYves Beharの協力を得て、こんなにスマートな製品になった:
ミッションは前と同じで、デバイスはその約束を履行するためのものだ。Edynは庭や菜園などの環境条件をモニタして、植物に生存と繁栄のための最適条件を与えようとする。
このデバイスは、光量と空気中の湿度と気温と、土の栄養分や水分をチェックする。このデータを、植物と土壌科学と気候データベースなどと対照して、その土壌条件でよく育つ植物を推奨する。モニタリングは継続的に行われ、異変が起きたらユーザに警報する。同社はモニタリング装置のほかに、自動灌水機も作っているので、適正量の水やりを自動的に行わせることもできる。
これらデバイスのコントロールは、スマートフォンのアプリから行う。デバイス、Edyn Garden SensorとEdyn Water Valveはどちらも太陽光発電で動き、もちろん防水性がある。
同社は今、Kickstarterで10万ドルの資金募集と、製品の予約受付をしている。資金提供者はGarden Sensorを79ドル、ベータテスター志願なら129ドルでもらえる。159ドル以上を支援すると、SensorとWater Valveの両方をもらえる。
ガーデニングを物のインターネット(Internet of Things, IoT)のターゲットにしようとしている企業は今、Edynのほかにもたくさんある。たとえばAR Droneを作っているParrotが最近ローンチしたFlower Powerは、Edynと同じような仕事をする。Click And Growは電脳植木鉢(というか電脳プランター)を作っていて、ハーブやいちごなどの栽培を自動化しようとしている。どのデバイスが使われるにせよ、これで食糧の自給自足の効率がアップするなら、われわれ全員にとって良いことだ。
〔Edynの詳しい記事(未訳)〕
EdynのDisrupt Battlefieldにおけるローンチ(翻訳:iwatani)