
既報の通り、ソニーモバイルコミュニケーションズ(ソニーモバイル)は世界最薄・最軽量をうたう10.1型タブレット「Xperia Z2 Tablet」の国内モデルを発表した。
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KDDIが販売するLTE/3Gモデル「SOT21」と、ソニーマーケティングが販売するWi-Fiモデル「SGP512JP」から選択できるほか、後者にはソニーストア限定でストレージ容量を16Gバイトに抑えたモデル「SGP511JP/B」も用意している。発売時期はLTE/3Gモデルが7月中旬以降(KDDI)、Wi-Fiモデルは5月31日の予定だ。
ここではXperia Z2 Tabletのどこが進化したのか、主にハードウェアスペックを前モデルの「Xperia Tablet Z」と比較し、その内容を表にまとめた(Wi-Fiモデル同士の比較)。進化点は表中で赤色を付けて強調している。
ボディサイズは約266(幅)×172(高さ)×6.4(奥行き)ミリ、重量はWi-Fiモデルで約426グラム、LTE/3Gモデルで約439グラムだ。幅と高さはXperia Tablet Zと同じだが、厚さは0.5ミリ薄くなり、重量は約69グラム軽くなった(Wi-Fiモデルでの比較)。これは10型以上の液晶を保有するLTE/3G/Wi-Fiタブレットで世界最薄・最軽量だ(5月7日現在、ソニーモバイル調べ)。
薄型軽量タブレットの代表格といえるアップルの9.7型タブレット「iPad Air」(Wi-Fiモデルで240×169.5×7.5ミリ、約469グラム)と比較した場合、画面サイズの大きさと額縁の太さもあり、幅と高さは長いが、薄さと軽さでは勝っている。
今回の薄型化と軽量化は、超高剛性FRPパネルを筐体に一体化したユニボディ構造を採用したことが大きい。スリム化しながらも、CPUやメモリ容量、IEEE802.11acの高速無線LANといった基本的なスペックは順当に強化した。バッテリー容量は変わっていないが、公称の駆動時間は延びている。
Xperia Z2 Tabletで注目したいのは、圧倒的な薄型軽量ボディで、防水と防塵(ぼうじん)にも対応していることだ。
防水性能は従来のIPX5/7相当からIPX5/8相当にちょっとだけ進化した。IPX7は「常温で水道水、かつ静水の水深1メートル地点に通信端末を沈め、約30分間放置後に取り出したときに通信端末としての機能を有すること」だが、IPX8は水深1.5メートルと条件が厳しくなっている。IP5X相当の防塵性能は従来通りだ。
10.1型ワイド液晶ディスプレイは1920×1200ピクセル(WUXGA)表示だ。画面サイズと解像度はXperia Tablet Zと変わらず、画素密度(表示の細かさ)は約224ppiとなる。最近はより画素密度が高いタブレットも増えつつあり、もうワンランク上の解像度が欲しかったという声もあるだろう。ここは薄型軽量ボディやバッテリー駆動時間を優先した仕様だ。ただし、約224ppiでも通常の使用距離で画素をほとんど認識できないくらい表示は細かいため、多くのユーザーが精細さに不満を覚えないと思われる。
また、Xperia Z2 Tabletの液晶ディスプレイは、広色域設計の「トリルミナスディスプレイ for mobile」に、新開発のLive Color LEDを組み合わせることで赤と緑の色域をさらに拡張しており、独自の超解像技術「X-Reality for mobile」も盛り込んでいるため、解像度のスペックで受ける印象より色鮮やかでシャープな表示に見えるだろう。Micro USBはMHL 3.0に対応し、Xperia Z2 Tabletに保存した4K映像コンテンツを4K対応テレビに出力することも可能だ。
音質面では従来下向きだったステレオスピーカーが正面に配置され、素直な音声出力が可能になっている。周囲の騒音を感知し、騒音を最大約98%低減できる「デジタルノイズキャンセリング」機能も搭載した(利用には、別売のデジタルノイズキャンセリングヘッドセット「MDR-NC31EM」やウォークマン付属の対応ヘッドフォンが必要)。
ハイレゾ音源については本体のみで再生できるわけではないが、Micro USB経由でのデジタル出力をサポートしており、対応するUSBホストケーブル、DAC、スピーカーやヘッドフォンなどを用意すれば、高音質なサウンドを楽しめる。
カメラの画素数は据え置きだ。ただし、アウトカメラのCMOSセンサーは高感度で低ノイズな裏面照射“積層”型構造の「Exmor RS for mobile」に強化された。その一方で同時発表のスマートフォン「Xperia ZL2」と異なり、4K動画の撮影には対応しない。
機器連携も強化されており、プレイステーション 4のセカンドスクリーンとして活用できる機能や、対応スマートフォンに表示されている資料やカメラ映像などの画面をXperia Z2 Tabletに映し出してリモート操作できるスクリーンミラーリング機能などを備えている。
●LTE/3GモデルとWi-Fiモデルは何が違う?
なお、KDDIが7月中旬以降に発売する予定のLTE/3Gモデル(SOT21)と、Wi-Fiモデル(SGP512JP)の違いは下表にまとめた。LTE/3GモデルはLTEネットワーク上で下り最大150Mbpsを実現する「キャリアアグリゲーション」と、「WiMAX 2+」に対応。フルセグ対応テレビチューナーを搭載しているのも見逃せない。そのぶん、重量はわずかに重くなっている(Wi-Fiモデルから13グラム増)。
そのほか、Xperia Z2 TabletはXperia Tablet ZからOS自体やアプリの強化も見られる。詳細なレビューは、後日お届けする予定だ。
[前橋豪,ITmedia]
OPPO Digital Japanは5月9日、平面磁界駆動型ヘッドフォン「PM-1」(型番:OPP-PM1)およびUSB-DAC機能を内蔵したバランス駆動対応ヘッドフォンアンプ「HA-1(JP)」(型番:OPP-HA1JP-B)を発表した。6月中に発売する予定で、価格はオープン。店頭ではPM-1が15万円前後、HA-1は16万円前後になる見込みだ。
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ユニバーサルプレーヤーで知られる米OPPO Digitalが新たに手がけたオーディオ製品。10日と11日に東京・中野で開催される「春のヘッドフォン祭2014」でお披露目と先行展示を行う予定だ。
PM-1は、「従来の平面磁界型とは全く異なる設計手法によって開発された」(同社)という開放型ヘッドフォン。ユニットは85×69ミリの楕(だ)円形状で、独自の7層構造振動板を採用。薄膜ポリマーの両面にエッチングされた渦巻き形状アルミ導体を使用した“両面スパイラル構造”とした。磁気回路は有限要素法で最適設計され、高磁束密度のネオジウムマグネットを使用するなど、「数多くのブレークスルー技術が投入されている」(同社)。
平面型ならではの低ひずみ、安定した周波数特性といった特徴はそのままに、平面磁界駆動としては高能率となる出力音圧レベル(感度)102dBを実現した。再生周波数特性は10~5万Hz、インピーダンスは32オーム。自然でかつダイナミックな音を実現したという。
アラウンドイヤー型のイヤーパッド、およびヘッドバンド部には柔らかい子羊革を使用。イヤーパッドには音響インピーダンスを下げるために穴あけ加工を施した。ケーブルは2.5ミリモノラルミニジャックを採用した着脱式で、OCC(単結晶状高純度無酸素銅)導体の標準ジャック用ケーブル、および3.5ミリミニジャック用のOFCケーブルが付属する。
ヘッドフォン本体の重量は395グラム。キャリングケース、ベロア地のイヤーパッドなどが付属する。なお、正確なステレオ再生を追求するため、左右ユニットの特性がそろった固体だけを出荷しているという。
●ヘッドフォンのバランス接続にも対応――「HA-1」
「HA-1」は、USB-DACを内蔵したヘッドフォンアンプ兼ステレオプリアンプだ。ESS Technology製のハイエンドDACチップ「ES9018」を採用し、最大384kHz/32bitのPCM音源、および11.2MHzまでのDSD音源に対応する(11.2MHz再生はASIOでのネイティブ伝送に限る)。
PCとのUSB接続に加え、前面のUSB A端子でiOSデバイスとのデジタル接続も可能。背面には同軸、光、AES/EBUのデジタル入力、およびXLRバランスを含む2系統のライン入出力を持ち、プリアンプとしても活用できる。さらにBluetoothを内蔵し、aptXコーデックまでサポートするなど、非常に多機能なモデルに仕上げた。
ヘッドフォンアンプ部は、完全バランス&A級動作設計で「厳選されたマッチドペア部品によるディスクリート回路を採用した」という。電源部には日本向けに電圧を変更したトロイダルコアトランスを使用。最大出力はチャンネルあたり3500ミリワット(RCA入力ー標準ヘッドフォン出力、32オーム負荷時)。ヘッドフォン出力は6.35ミリ標準端子のほか、バランス出力用にノイトリック製の4ピンXLRを用意している。
専用リモコンが付属するほか、スマートフォン/タブレット用のBluetoothリモコンアプリも提供する。
スクウェア・エニックスは5月9日、2014年3月期業績予想の上方修正を発表した。売上高は1550億円(従来予想は1400~1500億円)、営業利益は105億円(同50~90億円)、経常利益は125億円(同50~90億円)、純利益は66億円(同60~31億円)にそれぞれ修正した。
MMORPG「ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア」のソフト販売が順調だったことに加え、スマートフォン向けゲーム「ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト」のスタートも好調だった。
家庭用ゲーム機向けでは、「Thief」(欧米のみ)、「ファイナルファンタジーX/X‐2 HD リマスター」「「トゥームレイダー ディフィニティブエディション」などが好調だった。
ゲームの好調による売り上げ増に加え、経費節減の徹底や、円安による為替差益の計上などで、利益が当初見込みより上ブレした。